クリームサンドビスケット主義

 俺としてはあまり良い一日じゃなかった。簡単に言えば仕事がうまくいかなかった。どんな仕事でもそういう時があるものだ。
 さっさと適当に、だが気分が上向きになる程度には美味いものを食って寝てしまおう。ブルーチーズとビールをいつもの店で買い、さっさと適当に帰った。
 カーポートに車を入れる前にマダムの猫に気付いた。また遊びに来たのか。
 轢いちまうぞ、どけ。声をかける必要もなく、賢い猫は花壇の方へ走って行く。放っておいた。気が済めば主人の家に帰るか、テラス窓を引っ掻いて図々しく入室を要求する奴だ。
 エアコンをつけてシャワーを浴びる。いつまでも明けない梅雨のせいで汗が鬱陶しい。この時期は日本にいるのが嫌になるが、副業の都合で第二の拠点にせざるを得なくなったワシントンも似たようなものだった。気候が似ているんだ、そりゃあ桜も根付くはずだ。
 夏の休暇になったら家族とフランスへ行く予定を思い出し、それを励みに今の時期を乗り切るしかないと思いながら簡単に夕飯の用意をした。
 キッチンへ入る前にテラス窓を引っ掻く音に気付く。猫め。流石に猫用の窓を作ってやるほど親切じゃない。
「どうせ飯も食うんだろ」
「にゃお」
 普段は俺に冷たいくせに、飯の時だけは愛想のいい猫は俺を見上げて可愛らしく鳴く。風呂上がりのビールを飲みながら猫の食事を先に用意した。犬なら人間の飯を先にするところだが、俺はどうも猫に甘い。
 生クリームと溶かしたブルーチーズを合わせ、茹でたマカロニにかければ、この家の人間の夕飯が出来上がる。祖国の名物マカロニチーズ。一般的には違うチーズを使うが、俺はこの味がいい。ユリに出すと嫌な顔をされるので一人の時にしかやらない。冷蔵庫の中に買い置きのリーフサラダのボックスがあったが、今夜は食べる気になれなかった。人は腹が立つことがあると糖質を求めるものだ。今の俺はまさにそれだ。まったく、本当に腹立たしい日だった。
 あいつには──そう言えばこれを食わせたことがないな。日本人には栄養価が気になる料理らしいから。レトルトカレーで生きていけるような奴でも嫌がるだろう。文化の違いというやつだ。それにしてもなぜ日本人は一般家庭でもあそこまで栄養価を意識できるのだろうか。これが食育というものか。
 食事を終えた猫が縄張りの二階のパトロールに出た。俺はテレビのニュースチャンネルをつけて気ままな夕飯だ。一人暮らしの中年男の食事風景としては多数派だろう。
 テレビの中で医療事故のニュースが流れ、とりあえず情報として見ておく。ついでに今日の仕事の不快感を思い出しかけ、ビールをもう一本追加することに決めた。
 キッチンへ入ると同時にカーポートから音がする。車が入る音だ。とりあえずビールを求める心をはね除け、何か食うなら作ってやらないとな、と思った。あのマカロニチーズを食わせるつもりはない。はっきり言ってあいつの体質じゃ一瞬で太る。
 俺より先に猫が出迎えたのか、玄関で可愛い鳴き声とそれに喜ぶ可愛い声がする。やがて猫を抱いてリビングに来た女にキスをして、飯は、と聞いた。食べる、と返ってきた。俺は「飯はもう食ったのか」と訊いたつもりだったが、結果は同じだからどうでもいい。
「シャワー浴びる。汗かいちゃって」
「どうぞ」
 この梅雨時にもしっかり着込んだコートをかけ、BJは猫を置いてバスルームへ向かった。猫がその後を追いかけ、すぐにあいつが笑いながら「駄目だよ、濡れちゃうよ」と言っている声が聞こえる。可愛い。この間に多少栄養価を意識した料理をしてしまうことにした。あいつのシャワーは長いからそれなりに手間がかけられる。自分には手間をかけたい日じゃないが、自分の女の体型維持のためなら手間を厭わない。
「お腹すいた」
 ボディソープの良い香りを振りまきながら猫と一緒にBJがキッチンへやって来る。夏物のルームウェア姿が可愛い。何よりも早く冷蔵庫からビールを引っ張り出す姿は可愛くない。だがプルトップを抜いて一口飲み、背伸びして俺にキスをする姿は非常に可愛い。唇のビールの香りで俺の酒欲が再び刺激され、結局もう一本飲むことになった。
 香辛料で味が濃いように誤魔化したメキシカンサラダを余っていたマカロニかけ、BJに食べさせる。テーブルにあった俺のマカロニチーズを見てBJが首を傾げた。
「わざわざ違うもの作ってくれた?」
「まあな。おまえが食っても美味くないよ」
「嘘、美味しそう」
「やめとけ、太る」
「あ、そういうやつ」
「そういうやつ」
 日本人の女は運動不足のくせに体型に敏感だ。BJも納得した顔で自分の皿に手をつけた。猫が羨ましそうに見上げるが、猫に甘いBJもこればかりは心を鬼にして与えない。
「でもキリコがこういうの食べるの珍しい」
「そうだな。腹が立った時くらいかな」
「何かあった?」
「仕事でこの上なく腹立たしいことがあってね」
「そっか、嫌だったね。──美味しい」
 一口食べたBJが素直な感想を口にする。よろしい。可愛い。
「奇遇。わたしもすっごいむかつくことがあったんだ」
「へえ。仕事で?」
「そう、今日の仕事で」
「そいつは大変だったな」
「もう、すっごいむかつく野郎がいて」
「ふうん」
「にゃお」
 並んでソファに座る俺たちの足下を猫がうろちょろと歩き回り、可愛らしい声を上げてBJにお裾分けをせがむ。駄目、とBJはにべもない。今度は俺を見上げる。無視する。尻尾で足を叩かれた。
「人のことを正面から馬鹿にしやがってね。あいつ、さっさと消えればいいのに」
「なるほどな。俺も似たようなもんだった。正面から否定されたよ。消えろとまでは思わないが鬱陶しいね」
「あ、キリコでもそういうのあるんだ?」
「そういうの?」
「鬱陶しいとかそういう感情」
「あるよ。そこまで出来た人間じゃない」
「嘘、出来てるって」
 笑う女が可愛いのでキスをしておく。唇についていた香辛料が少しぴりついた。
「辛い?」
「ううん、ちょうどいい。美味しい」
 でもビールが進みそう、と悩ましい顔をする。しまった、酒欲を誘発する味付けになっていた。
「プロセッコがある。そっちにするか」
 せめて太りにくい酒にさせよう。イタリアのスパークリングワインを提案すると、BJが顔を輝かせた。ビールに比べて太りにくいというだけであって、別にヘルシーというわけでもないのだが。そこは俺の案配が必要だろう。この女は病んだ人間のご多分に漏れず、とにかく依存性のある物質に弱い。お嬢ちゃんと暮らすようになってからは自制するようになったらしいが、それでも惚れていなければ俺が見放したくなる程度には結構なものだ。
「美味しい」
 冷えたプロセッコを一口含み、BJは嬉しそうだ。可愛い。俺は少し笑い、すっかり冷めた自分の皿をつついた。生クリームで風味を増したブルーチーズが緩く固まって、皮肉にもプロセッコにちょうどいい肴になっていた。BJには黙っておこうと思ったが、何しろ貪欲な女はあっさり見抜き、俺に断りも入れずに無作法にフォークを伸ばしてくる。外ではやらないので好きにさせておくが、くそ、こいつ、医者のくせに健康に無頓着すぎないか。
 結局二人で二人の皿をつつくことになる。BJに作ったサラダパスタも自画自賛ながら美味かった。
「んなおおお」
「いてっ」
 食事と酒を楽しむ人間に腹を立てたのか、猫が可愛さを捨てて俺の足に猫ぱんちを繰り出した。この猫はこっちが本性だ、間違いない。仕方ない、BJが前に買ってきた猫用のおやつをくれてやろう。BJは吝嗇家のくせにお嬢ちゃんや猫には気前よく金を使う。
 液状の餌が入ったチューブをBJに渡すと、BJはよく分からない歌──「ちゅーる、ちゅーる、ちゃおちゅーる」だの言う歌詞だが、何の歌だか俺には分からない──を口ずさみながら封を切って猫の口元へ持って行く。その途端に猫が凄まじい勢いでチューブの口を舐め始めた。猫を飼う日本人の間では大評判の、いや、日本人を支配下に置く猫の間では大評判と言えばいいのか、とにかく猫が目の色を変えて食らいつく姿は圧巻だ。
 満足した猫が気ままにパトロールに出る姿を見送り、人間の食事を再開する。BJはまた今日の仕事の話をした。よっぽど腹立たしかったようだ。
「そう、とにかくそいつがむかついて。仕事が終わった後にケーキとパフェ食べちゃった」
「……何だって?」
「むかつくと糖質が欲しくなるじゃない?」
「神よ」
 聞いただけで胸焼けと絶望に襲われた。早く言え、早く。ついでに言うといくら糖質を欲するとしても、絶対にその量は必要じゃない。単に甘い物が食べたかっただけだ、こいつ。ああ、そういや糖質も高依存性物質だった。
「だったらさっさと俺のところに来れば良かったじゃないか。甘い物くらい食わせてやったのに」
「気分が切り替わってなかった。それに、キリコだって今日はむかついたからこんな美味しいもの食べてるんでしょ」
 お互いに気分を切り替える必要がある日だったんだから、とBJは言った。俺は頷くしかなかった。同時に、BJが昔より上手くセルフコントロールできるようになっていることに気付いた。昔なら大騒ぎだったはずだ。これはこれで良い傾向だ。とはいえケーキとパフェの同時食いはやめて欲しい。
「本当にむかつくの」
 食べ終えた食器をシンクに下げ、洗い始めながら──皿洗いはBJの担当だ──BJはまだぶつくさと言っていた。俺はカウンターボードに寄りかかって相槌を打ちながら残りのプロセッコを飲む。この後にデザートなんて言わないだろう、流石に。──……いや、言うか。言うな。何しろこいつだ。絶対言う。
「キリコは?」
「うん?」
「わたしばっかり話してるけど、キリコは?」
「俺はもうすっきりしたよ」
「そうなの? その切り替えの早さが羨ましい、ほんと。年の功にしても」
 さりげなくオッサン扱いされているわけだが、実際にオッサンと呼ばれても反論できない歳なので曖昧に頷いておく。この時代、正直言えばこいつも既に若いとは言えない年齢だが、一言でも口にすれば開戦間違いなし。黙っておくにこしたことはない。
 とはいえ、あまり気分が悪い話を延々とさせるのもよろしくない。愚痴を零すことは人間にとって大切なことだが、こいつのような性質の人間は自分の言葉で更にストレスを感じるからだ。
「そりゃあするだろ」
「何で? マカロニチーズってそんなに効く?」
「まあ、コンフォートフードだからな。効くと言えば効くよ」
「コンフォートフード?」
「南部で言うならソウルフードか。おまえだって味噌汁を飲めばほっとするんじゃないか」
「ああ、そういう。──わたしならお味噌汁とボンカレー」
「なるほどね」
 日本のカレーは腸内でセロトニンを誘発するからあながち間違いでも──と考えかけたが、レトルトカレーがコンフォートフードというのは日本では中々珍しいんじゃないだろうか。それを言うと、だって、とBJが笑った。
「ほんっとにお金がなかった頃の話なんだけど」
「うん?」
「あのね」
 ボンカレーを生涯のご馳走だと決めた日の話を聞き、俺は半分笑い、半分複雑な気分になる。何だ、そこまでの貧乏って。地味に金に困ったことのない俺が絶望するような話だ。だがBJが本当に楽しそうに話すので、こいつにとっては良い話なんだろうと思えた。
「あれ」
「うん?」
「むかついたのが割と治まった」
「おめでとう」
「ありがとう。やっぱりボンカレーはすごいな」
 結論がそれか。別に構わないが。
「キリコ」
「うん?」
「甘い物食べたい」
 そら見ろ、おいでなすった。俺は自分の女のことを理解しすぎている。そうだな、と考える振りをして、目先を変えたものを少量出して誤魔化すことにした。昼のケーキとパフェの話を聞いていなけりゃもう少しましな物を出してやれたのだが。
「せっかくだ、俺の国のコンフォートフードを試してみろよ」
「甘いマカロニチーズ?」
「それは勘弁してくれ。──これだよ」
「あ、オレオだ」
 そんなのこの家にあったんだ、とBJが目を丸くする。そう言えば確かにこいつの前では食べたことがない。何だろうな、俺やユリにとっては身近すぎて、好きな女に食わせるならもっといいものを、って思うからだろう。この菓子だって別に悪いものじゃないんだが、時間がない時の朝食代わりや小腹が空いた時に口に押し込むものを、家に来た恋人にわざわざ出そうと思うか? 大抵の奴は思わないだろう、そういうことだ。
「でも、日本でも売ってるじゃない」
「知ってるよ。これは日本製だ」
 本国で買う味とは多少違うが、それでも充分に生まれ育った食文化の記憶を満足させてくれる。初めて日本の店で見つけた時は大げさでなく感動したものだった。
「アメリカ人って感じ!」
 俺やユリ、典型的なアメリカ人の中ではやる奴が多い食べ方を教えると、BJは遠慮なく笑った。クリームサンドビスケットを牛乳に浸して食べる方法が笑いのスイッチを入れたらしい。指を牛乳で汚さないための専用スプーンを──菓子メーカーが販売している正規品だ──出して見せたらまた笑った。
「すごい。合理的と言えば合理的」
「だろう。箸でもいいんだが」
「せっかくオレオ専用なんだからこっちの方がいいな。いつも食べてるの? 知らなかった」
「ユリもよく食べるぞ」
「想像できない」
 牛乳に浸した菓子を口に入れ、くすくす笑いながら「美味しい」と言う。俺も笑ってキスをしておいた。ほろ苦いチョコレートビスケットと牛乳が混ざった、俺が慣れ親しんだ味だ。それが好きな女の慣れ親しんだ唇から味わえるのは悪くない。わたしのスプーンも買ってよとねだられた。お嬢ちゃんの分と一緒に買っておくよと答えたら喜んだ。可愛い。
 見た目と雰囲気の効果か、少量で満足したBJは機嫌がいい。仕事の苛立ちをやっと忘れたようだ。泊まるのかと訊くと、少し上目遣いで悩む振りを見せた後、仕事が終わった時にピノコに泊まるって電話しちゃった、と返ってきた。本当は俺も最初から分かっていたので──泊まらないなら車で来ているのに酒を飲むはずがない──寝る前にお嬢ちゃんにもう一回電話しておけよ、と言っておいた。
 そろそろ眠くなった猫が枕を求めてBJの足元に現れる。猫を抱き上げて首の下を撫でてやりながら、眠くなっちゃったの、寝ようか、と甘ったるい声を出す女が可愛い。可愛いが、俺の予定では猫を寝室から追い出すことになっている。過剰なカロリーを摂取した女のために運動の機会を提供する必要があるからだ。
 実際はカロリーオーバーしたところで即日脂肪になるわけではなく、翌日に節制すれば問題ないのだが、まあ何だ、俺がBJとセックスしたいだけだ。
 助平心と言うなかれ。家に恋人が泊まる、したくないと思う方がおかしい。日本人は必ずしもそうというわけではないらしいが、俺たちの国じゃパートナー同士の重要なコミュニケーションなんだ。どの国に住んでも変える気はない。ところで俺が助平であることは否定しない、認める。
「キリコは」
「うん?」
 寝る前に読む本を選びに書斎に入った時、BJがふと言った。
「今日、すっごいむかついたのをどうやって忘れたの」
「──いや、別に。俺は何もしてない」
「マカロニチーズってそんなに効くんだ?」
「まあね」
 それから──おまえが可愛かったからだよ。ついでに猫も。それは言わないでおく。今度同じようなことがあって機嫌を損ねた時、俺の家に来なくなるかもしれないから。こいつはそういう意地を張る奴だ。
「もう、本当にむかついた」
「まだ言ってるのか」
「思い出しちゃった」
「残念だな。また思い出すはめになるよ、おまえ」
「──その言い方、むかつくんだけど?」
「俺もおまえも一生思い出すんだ、諦めろよ」
 眉を跳ね上げた可愛い女ににやりと笑って言うと、数秒後、その眉をあっさり下げたBJは、ひひ、とあの可愛い笑い方を俺に見せた。可愛くて俺はキスをした。
「本当にむかつく奴で」
「まだ言うか」
「キリコも言えばいい」
「俺はもういいよ」
「そう?」
 ほんとにほんとにむかついたんだもの。選んだ本を手にしながらBJは溜息をつく。
「いつも仕事の邪魔ばっかり。──ドクター・キリコなんてさっさと廃業しちまえばいいのに!」
「ブラック・ジャックとか言うモグリの無免許医に口出しされる謂れはないね」
 昼に俺の仕事を邪魔しようとして口論を仕掛けた挙げ句、結果として俺から患者を奪った天才外科医は「もう!」と頬を膨らませる。俺が笑って肩を抱き寄せるとすぐに笑った。なるほどね、とBJは笑いながら言った。
 なるほどね、一生思い出すしかないよね。そう言って笑った。そうだろう、と俺も笑った。どうせ死ぬまで一緒だ、そんなことは当たり前だ。
「あの患者の術式なんだけど──」
「おまえが言うならそれでいいんじゃないか」
 ベッドに入っても選んだ本はそっちのけで患者の話を始めたBJに、夜の運動を諦め、俺はそれなりに真面目に付き合う。ベッドに乗った猫は寝室から追い出されないと察したのか、早々にBJの足元に丸まって寝息を立て始めていた。
「でも術後の投薬計画が──ふぁ」
 あくびひとつで天才外科医の顔から俺の可愛い女の顔に戻る。俺はそれが嬉しくて──こいつに言うことはないが──毛布の中に抱き込みながらキスをした。
 眠る前に言おうか。あの患者のカルテを見たのは今日が初めてで、おまえを紹介するかどうか瀬戸際の容態だったから迷ったんだ──そこにおまえが乗り込んで来たものだから。
 何となく思ったんだよ。
 俺とおまえの道は交わらない。いつまでも平行線だ。
 それでもその平行線で、いつまでも隣同士を歩いているんじゃないかって。
 腹が立ってもお互いに譲れないと分かっていても、一生忘れずに共有する記憶が増えていくんだろうって。
「ねえ」
 俺が口を開く前に、眠い声でBJが俺を呼んだ。
「麻酔と術後の投薬計画、やってくれるんでしょ」
 明日中に計画書作って。勝手なことを言うだけ言って、BJはあっさり眠りに落ちた。俺は苦笑するしかなかった。
 ああ、平行線だ。いつまでもね。
 隣同士を一緒に歩く平行線上の女にキスをして、さて明日こそは健康的な食事をさせなければと決め、俺も眠ることにした。